ムチモレ踊り
旧暦10月16日に湯湾釜集落で行われる行事。
三味線と歌に合わせ庭先で踊り、餅をもらって全戸をまわります。男女問わず参加していますが、風呂敷で顔を隠し、男性は女性物の浴衣を着ます(かつては女性は男性物の浴衣を着ていたとか)。
もらう餅はカシャ餅で、もち米粉とさつまいもをこね合わせムチガシャ(クマタケラン)の葉っぱで包んで蒸したもの。手のひらくらいの大きさで重みがあります。
この行事の由来は、昔この日に大火があり、水の便が悪かったため田んぼの泥で火を消したという言い伝えから。そのため、当日の午前中は集落の生活用水の清掃や補修作業を行っています。
ムチモレ踊りは400年前から行われているといわれており、大火と水不足の教訓に加え、家内安全、五穀豊穣の祈願が込められており、歌の歌詞にもそれがよく表れています。